分散投資でできること・できないこと
数を増やせば安心とは限りません。投資先の重なりと、家計全体に残るリスクを確認しましょう。
一つの投資先にお金を集中させない考え方が分散投資です。ただし、分散しているという名前だけで、損失がなくなったり必要な資金が必ず守られたりするわけではありません。
商品数より、中身を見る
異なる名前の投資信託をいくつも持っていても、同じ企業や業種が多ければ、似た値動きになる可能性があります。何本持っているかに加え、どの国・資産・企業に投資しているかを確認します。金融庁は、値動きが異なる資産へ分けることで価格変動をある程度抑える考え方を説明しています。損失を必ず防ぐという意味ではありません。
架空のAとBに五十万円ずつ配分した場面を考えます。Aが二割下がり、Bが一割上がると、四十万円と五十五万円で合計九十五万円です。Aだけに百万円なら八十万円ですが、分けても五万円の損失が残ります。税・費用を除いた仮定であり、Bが上がるとの予測ではありません。
同時に下がる場合も考える
危機のときには複数の資産が同じ方向に動くことがあります。過去の関係が将来も続くとは限りません。前の例でAもBも二割下がれば合計八十万円です。その状態でも支払いに困らないかを見る必要があります。
給与を得る勤務先の株に貯蓄も集中していると、勤務先の状況によって収入と資産が同時に影響を受けるおそれがあります。家計全体のつながりは、投資口座の画面だけでは見落としやすい点です。
買い足す前に負担を点検する
商品が増えるほど内容の把握や管理は複雑になります。購入時・保有中・売却時の費用も確認します。見直すときは、目標の配分と今の配分を比べ、生活や目的の変化も確かめましょう。分散は万能な安全装置ではなく、負うリスクを整理する手段です。理解できない商品を追加すること自体が目的にならないようにします。
ゲームとのつながり
第1章の「分散投資」、第3章の「値動きと相関」、第6章の「自社株への集中」につながります。架空のIT企業社員の暮らしを通じ、仕事と資産の結びつきも考えられます。
参考資料
- 金融庁「資産形成の基本」分散投資
資料確認:2026-10-25。リンク先は外部サイトです。 - 米国SEC「Beginners' Guide to Asset Allocation, Diversification, and Rebalancing」Diversification 101
資料確認:2026-10-25。リンク先は外部サイトです。