残高があることと、支払日に使えることは同じではありません。資産を選ぶときは、値上がりの可能性だけでなく、必要な日に必要な額を用意できるかを確かめます。

期日から逆に考える

架空の会社員・航さんは、三か月後に資格講座の受講料三十万円を払う予定です。この三十万円を値動きのある資産に移し、支払直前に二割下がったとすると、評価額は二十四万円になります。他に支払資金がなければ六万円不足します。税・手数料を省いた計算例で、二割という下落率は予測ではありません。

いつか回復するかもしれないことと、三か月後の支払いに間に合うことは別問題です。支払時期を動かせるか、別の資金で補えるかまで確認すると、必要な条件がはっきりします。長く持てば必ず元に戻るとは限りません。

売れるか、いつ受け取れるか

資産を現金に換えやすい性質を流動性と呼びます。残高を確認できても、売却に時間がかかったり、換金の制限があったりする場合があります。注文日と代金を利用できる日も、必ず同じとは限りません。利用条件や受渡日、解約費用を確認しましょう。

当面の支払い、予期しない支出への備え、先の目標という役割を分けてみます。予備資金に必要な額は収入の安定性や家族構成で異なります。一律の月数だけで十分と判断するより、実際の生活費と収入が減る場合の不足を確かめる方が具体的です。

長い期間にも点検が必要

遠い将来の資金には、物価が上がることで同じ金額で買える量が減るリスクもあります。日本銀行の解説でも、お金の価値を比べる物差しとして物価を扱っています。一方、インフレを心配するあまり近い支払いまで値動きにさらすと、別の問題を抱えます。使う時期に合わせて条件を点検し続けましょう。

ゲームとのつながり

第3章「売り注文の波」の「流動性」と「資金が必要な時期」、第8章の「教育費の確保」につながります。ニュースだけでなく、登場人物の支払予定を読み取ってみましょう。

参考資料

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